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ダイエーの功罪
2012年11月05日 (月) 22:22 | 編集
 
今から約9年前の2005年9月19日に、スーパー「ダイエー」を創業し、かつては日本の流通革命の旗手と言われた中内功氏が亡くなりました。
その日に当ブログにおいてダイエーの功罪について記事を書いたのですが、そこから抜粋してみたいと思います。


中内ダイエーの最大の功績は、それまで作り手もしくは売り手の元にあった主導権を、消費者(買い手)の側に引き寄せたことだろう。
小生が生まれた1960年代の高度成長期の頃には、消費者の立場は今からはとても信じられないくらい弱いものだった。
当時は農協や市場の力は絶大で、スーパーマーケットのバイヤーは頭を下げて商品を卸してもらっていたそうだ。
ダイエーは「安さ」を価値の再重要項目として、作り手であるメーカーの圧力と戦いながら価格を引き下げ、消費者の圧倒的な支持を得た。
そして定価販売だった百貨店、その盟主の三越を抜き、小売業首位の座をつかんだ。
その後はダイエー以上に「安さ」を売りにする種々の業者が群雄割拠することになるのは周知の通りである。

以上はダイエーの「功」の部分、対して以下はダイエーの「罪」の部分である。

しかし、安さを至上命題としたために思わぬ落とし穴が待っていた。
安さの過当競争はとどまるところを知らなかったのである。
小売りのトップ業者が価格を下げている限り、消費者が「これが標準的な価格なんだ」と思うのは、ごく自然な成りゆきである。
メーカーと生産者側はコストの削減を求められ、更なる値下げを余儀なくされる。
そうなると、どこかで手を抜かない限り、経営を存続させていかなくなるものだ。
そして起こるべくして起こった「生鮮食料品の偽装表示」である。
食品の安全神話は崩壊した。

安さ至上主義はモノの価値を下げ、安全性も崩壊させたのである。



そして、最近になって日本の家電メーカの未曾有の業績悪化について分析した記事を見つけたのですが、そちらからも抜粋します。


振り返れば家電各社の凋落は、20年以上前、いわゆる量販店に価格決定権を握られ、その状況を長らく放置してきたことから始まっています。
その昔、家電製品の大幅な値引き販売をするダイエーに怒ったパナソニック(当時は松下)が、ダイエーへの商品供給をストップするという事件もありました。けれど全体としては、メーカーは量販店の販売力の巨大さにひれ伏し、主力商品の価格決定権を易々と流通に明け渡してしまいました。
この時から、商品が飛ぶように売れても、そこから厚い利益を得て、次の画期的商品の開発原資とする、というサイクルが回らなくなったのです。

流通に価格決定権を握られないためには、インテルやマイクロソフト、アップルのように“他社と比較されない”商品を作る必要がありました。
当時は、オーディオビジュアル分野ではソニー製品にそうした強みもあったし、ご飯はやっぱりナショナルの炊飯器だと思っている人もたくさんいました。98以来のファンを抱えるNECのパソコンにもロイヤリティの高い顧客が存在していました。
けれど、どの家電メーカーも強い分野に集中してイノベーションを目指すのではなく、“全社が全製品を作る作戦”にでました。みんな、テレビから炊飯器、パソコンから携帯電話、デジカメまで作ろうとしたのです。こうしてすべての商品が供給過多に陥り、メーカーから流通に価格決定権が移行しました。
業績不振の原因はあれこれ取りざたされているけれど、20年も前に価格コントロールを手放し、それを放置してきたことが業界凋落の原点であることは、忘れるべきではないでしょう。



なるほど、、、
自動車メーカーがなんとか徳俵に足をかけて踏みとどまっているのは、その部分が無かったからですね。

よく「医療にも市場原理を導入せよ!」などと声高に言う人もいますが、どう考えてもヤバいですよね。



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