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口腔保健の指標とその評価・調査方法を考える
2013年06月03日 (月) 21:47 | 編集
 
先週末は日本歯周病学会に出席させていただいた関係で、臨時休診させていただきました。
そんなわけで、今日は「かなり急患も多かろう」と予想していたのですが、意外にも超がつく少なさ。まぁそんなものですね。急患が少ないのは良いことです。

ちなみに、さすがに本日は休肝日といたしました。


さて、話は変わって。。。

先月の15日から17日まで開催された日本口腔衛生学会で「口腔保健の指標とその評価・調査方法を考える」というシンポジウムがありました。
その中で「国や地方自治体が掲げる数値目標が如何に一貫性がなく注意すべきか」ということも論じられておりました。

解りやすく例を挙げると「未成年の禁煙率の目標値」というのを行政が定めるとすれば、これはもう100%しか有り得ないわけです。今の社会環境では100%達成は事実上無理です。しかし建前上、95%だとか98%だとかの目標値は絶対に設定できません。
行政はスローガンとは別に現実的な目標値を設定することがありますが、「未成年の禁煙率」に関しては現実的な目標値というものは有り得ない、ということになります。

では「学童のムシ歯の本数」はどうでしょう。
スローガンはもちろん「0本」でしょうけど、現実的な当面の目標値として厚労省が掲げているのは「1本」です。
現状は「2.9本」ですから「1本以下にしましょう!」といってもすぐに達成するのは相当に難しいわけです。
ただし、ムシ歯の数というのは地域差が大きく、例えば佐賀県であれば目標値を「0本」としても、決してこれは夢の目標値ではありません。佐賀県の中でもさらに市町村レベルに絞れば「0本」というのが現実的な目標値となり得る自治体もあるでしょう。
要するに、先進県の佐賀県と後進県の神奈川県では、今すぐに取り組むべきことが「全く違う」のは当然のことで、同じ「1本」という目標値に向かって両県が同じ行動するなど、全く意味のないことです。

公共部門に関する目標値を掲げることは2000年以降ブームとなり、「健康日本21計画」の策定を機に健康づくりの分野にも急速に普及しました。

問題なのは国が策定した目標値を地域の実情を鑑みることをせずに、県や市がそのまま採用してしまったり、地域の公益団体(歯科医師会など)が行動目標にしてしまうことです。
県や市の場合は「何故そのような目標値なのか?」と問われた時に、「国が決めたことだから」というのが最も容易く回答できるというのが実情なのでしょうけど、お役所ですから仕方がないとすませてしまって良いのしょうか。
歯科医師会などは行政が掲げたスローガンにいたずらに踊らされたり、呈示された目標数値をそのまま鵜呑みにして行動するのではなく、地域の実情に適した手段で、きめ細やかに行動する必要がありますね。


ちなみに日本歯科医師会が展開し、一般の方の周知率も結構高い「80歳で20本の歯を残そう!」という所謂「8020運動」は、もちろんスローガンの部類に入ります。


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コメント
この記事へのコメント
まるで
道州制導入の是非についての議論を見ている気がしたのは、気のせいでしょうかね?

フェスティバルでのフォロー、ありがとうございました!
2013/06/05(水) 09:50 | URL | やなぎさわ歯科 #-[編集]
実行委員長という要職は本当にお疲れ様でした。

道州制に関する議論ですか、、、なるほど〜、目からうろこです。
2013/06/05(水) 13:19 | URL | MG #Qi8cNrCA[編集]
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