incho.gif
 院長:茂木信道の診療室へお越しの方はコチラからど~ぞ
 2005年3月以前の旧院長室はコチラからどうぞ
配慮のしすぎに注意
2015年10月27日 (火) 22:12 | 編集
 
もう1年半前のニュースで恐縮なのですが、「日本精神神経学会は、精神疾患の病名の新しい指針を公表した」という話題です。
その例を挙げると、、、

学習障害→学習症
言語障害→言語症
性同一性障害→性別違和
パニック障害→パニック症
注意欠陥多動性障害→注意欠如多動症
アルコール依存症→アルコール使用障害
アスペルガー症候群、自閉症→自閉スペクトラム症
拒食症→神経性やせ症

上記の病名変更の主眼は、近年よくある「差別意識や不快感を生まないように」というものです。
過去の多分野における様々な事例を鑑みても、差別意識や不快感の発生に敏感になりすぎると、本質を見失った訳の分からないチンプンカンプンなネーミングになってしまうことが実際によく起っています。
今回の変更においても、旧病名の方が新病名よりも解り易いケースが多いような気がします。

しかし、個人的には今回ちょっとした発見があって、精神疾患を「障害」表記にすると「二度と元には治らない」という印象を与える可能性があるということなんです。
我々医療関係者にとって、障害と表記されたからといって、それが二度と元には治らないことを示すわけではないというのは常識ですが、一般の人達にとってはそうじゃない可能性があるということですね。

確かに、たとえばパニック障害などで休職を余儀なくされる場合を想定すると、症と障害の表記では勤務先の人事考課における印象は変わってくるかもしれません。
障害表記だと「もう治らないのではないか」という印象を与える可能性があるのかもしれません。

しかしどうなんでしょうね。病名を変更するという、いわば「小手先」の方法を用いることが本当に正しいのか、それよりそもそも「誤解を解く」ことの方が正攻法で正しいのか、という点は常に議論されるべきでしょう。
くれぐれも一部の少数の、しかし声の大きいクレームに過剰対応してしまうのは、避けて欲しいものです。

ところで、アルコール依存症は変更後は敢えての障害表記なんですね、、、実に興味深いです。



関連記事
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL :
コメント :
パスワード :
秘密 : 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
Powered by . / Template by sukechan.