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理想を語るべき人
2019年11月25日 (月) 22:18 | 編集
 
ローマ・カトリック教会の教皇として38年ぶりに日本を訪れているフランシスコ教皇が昨日(24日)、被爆地の長崎と広島を訪れてスピーチされました。
これが予想以上に踏み込んだ内容で、「核兵器を保有することも倫理に反します」と強調しました。
国際的に核軍縮が停滞する中、核兵器の使用にとどまらず持つこと自体も許されないという考えを被爆地で改めて表明し、核保有国をはじめ各国政府に具体的な行動を迫っています。


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そして今日(25日)の11時、フランシスコ教皇は皇居・宮殿に到着し、天皇陛下が出迎えられました。
このあと宮殿の「竹の間」で、およそ20分間、会見が行われました。
教皇は「私が9歳の時、両親が、長崎、広島の原爆のニュースを聞き、涙を流していたことが強く心に刻まれています。長崎、広島において私は自分の気持ちを込めてメッセージを発出しました」と述べられました。


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その後は、首相官邸で18時すぎからおよそ30分間、安倍首相と会談しました。
この中で、フランシスコ教皇は、被爆地である長崎と広島をきのう訪問したことを踏まえ、「広島と長崎に投下された原爆によってもたらされた破壊が、2度と繰り返されないよう阻止するために、必要なあらゆる仲介を推し進めてください」と、核兵器の問題に多国間の枠組みで取り組むよう訴えました。


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核兵器の保有や開発というのは、いわゆる「大人の事情」の最たるもので、保有していることで、それが核兵器使用を抑止しているという、理想とは程遠い状況なのが世界の現実です。
唯一の戦争被爆国である日本ですら、「いつでも核兵器を開発できる技術を保有している」ということをチラつかせて、抑止力の一助としている現実があります。

ローマ教皇という立場の人が、このような「大人の事情」を排した発言を、しかもかなり踏み込んだ内容でされるということは、非常に意味があると思うものです。
「そんなの理想にすぎないよ」とスルーするのでなく、理想と現実の両者をしっかり見据えて我々は行動したいものです。

そして、フランシスコ教皇は、都内で若者たちの悩みを聞く集いにも参加され、いじめについて「学校や大人だけではこの悲劇を防ぐのは十分ではありません、皆さんで『絶対だめ』といわなければなりません」と呼びかけました。


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これ、核兵器にも通じますよね、、、「政府や軍隊だけではこの悲劇を防ぐのは十分ではありません、皆さんで『絶対だめ』といわなければなりません」。
我々って、大人になると「いじめというものは絶対になくならない」「核兵器は絶対になくならない」って言っちゃいますものね。
たしかに「絶対になくならない」ものなのかもしれないけど、「絶対だめ」と誰も言わなくなっちゃったら、、、おしまいですから。

2016年の5月に、オバマ米大統領が「大人の事情」の象徴である核兵器のボタンを傍らに携えつつ、広島を訪問したことも非常に意義あることでしたが、ローマ教皇が長崎や広島で理想を語ることは、人類の良心の最後の砦として、非常に大切なことだと思うものです。

そして本日、東京ドームで行われたミサで教皇は、「お互いを支え、助け合う場であるはずの家、学校、コミュニティーが、利益と効率の追求における過度の競争によってむしばまれています」と述べられました。
これ、我々が携わっている医療の一部にも当てはまることですよね。



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